LIFE DESING BASE 〜こどもとはじめる自分2.0〜

カラダもココロも健やかに、自分らしい毎日を秘密基地で企むように生きるための気づきを、こどもと暮らすナース視点でをあれこれ綴ります。

年の瀬に息子が緊急入院した看護師の回想録

看護師として、心身の観察・評価を仕事にしていながら、我が子が入院に至ることを全く予知できていなかったのは恥ずべきことかもしれない・・・。
けれど、医療機関が休みになるこの時期、お子さんの体調不良があった時の判断の参考になればと恥を忍んで我が家の事例をシェアします。


【発熱初日】
帰省の飛行機を降り、北海道の実家に着いて最初のオムツ替えの時・・・「ん?尋常じゃなくお腹熱いんですけど・・・」と熱を測ると38.6℃。

体を触るまで気づかないほど本人は活気もあり、時間は夜だったので「疲れ出たかな・・・明日病院だな・・・」と持参していた総合感冒薬を飲ませ一夜を越した。

【2日目】

本人いたって元気なものの熱が下がる気配は全くなし。
下痢もしていたので近所のクリニックを受診。
子供がかかるメジャーな感染症のスクリーニングをしてもすべて陰性。
ただ血液検査で白血球とCRPの上昇があり、細菌感染が疑われる結果。
咽頭炎+胃腸炎」の診断で抗生剤・整腸剤・解熱剤が処方された。


【2日目深夜〜3日目未明】
丸一日正しく処方薬を使用しても熱はぐんぐん上がり、未明には解熱剤の効いている時間にも関わらず41.2℃を叩き出した。
流石に機嫌が悪く、横になって眠れないほどに・・・。
息も荒くなってきた。

ここで看護師らしく冷静に観察してみる。
抱いてさえいれば眠れるし、起きていれば目ヂカラもしっかりしていた(意識状態は悪くないと判断)、おっぱいもそこそこ飲みおしっこも出ていた(ひどい脱水ではない)。
けど呼吸回数が1分間に60回を超え肩で息する感じ(生後6ヶ月になったばかりなので、正常と緊急の境目・・・)なのと、高熱による脳症などが不安な体温になのが気になった。

そこで、朝5:00地域の相談ダイヤルに電話した。

もし自分が仕事で同じ状況の相談を受けたら、「意識と呼吸の様子を見ながら朝病院があくのを待つ、でもお母さんが不安なら救急を受診するのもあり」と答えるだろうな・・・と思ったら、同じ回答が聞けたので、状況は何一つ変わらないけど、少しだけ安心して朝を待った。
結局息子を抱いたままソファーでうとうとして夜を明かした。

【3日目】

前日と同じ病院に電話の上再受診し再度血液検査。
抗生剤開始しているにも関わらず、データは悪化している。

6ヶ月という月齢、高熱が続いていること、抗生剤が十分効いていないこと、内服や座薬が効果的に使えない可能性あること(うまく飲めない、下痢して出ちゃう)を加味して入院することになった。

受診した翌日に再受診することに迷いがある人もいるかもしれない。
確かに「出した薬飲んで様子みろよ」とイラっとされるんじゃ・・・、
心配性な親扱いされるのではとビビるかもしれない・・・。

けれど明らかに悪化している(改善しない)場合は相談だけでもすることをお勧めしたい。

【入院】
紹介された総合病院では、小児科の診察、胸のレントゲン、耳鼻科診察を受けた。
一般のクリニックではレントゲンが撮れないので、これで肺炎が否定できた。ひと安心。

最初のクリニックで「少し耳が赤い」と説明を受けていたが、さすが「餅は餅屋」。
耳鼻科で診察を受けると、即切開の処置をすることに。

これが熱源なら、処置で一気に勝機が見えるので、泣き叫ぶ我が子をぐるぐる巻きにして押さえつけ処置をした。
普段仕事でやっているので冷静でいられたけど、結構画的にショッキング。。

結局メインの診断は「中耳炎」。
飛行機での気圧の変化で、気づかない程度だった症状にトドメを刺した模様。
処置のおかげで、熱はみるみる下がった。
点滴で水分と抗生剤をしっかり入れ、明日の回診で「帰っていいよ」と言われるのを心待ちにしている。

 


【今回子供の緊急事態を振り返って強調したいことは・・・】

「不安ならあれこれ迷わずプロに相談すべし!」ってこと。

今回ためらいながら、(看護師であるにも関わらず)健康相談ダイヤルに電話して、判断をサポートしてもらいとても安心できた。
対応はとても丁寧でさすがだった。

連日クリニックを受診することも、「こう言われるかな?」と先回りしてためらったけど、結果大きな病院に回してもらい最短距離で症状改善できた。
確かに対応する人によって理不尽な扱いを受けることもあるかもしれない。
でも医療者の多くは敵じゃない。
何より、我が子の苦しみを早く解決するのに、自分がどう見られるかなんて言ってられないのである。

お母さんの「なんか変」「なんだか不安」は絶対に放置しないほうがいい。
特に、ぐったりしている、ひどくぐずる、飲まない、食べない、おしっこが出ない、息が荒いは要注意。

皆さんの日々に、この教訓が無縁であってほしいと願いつつ・・・


【後日談】
熱が下がった翌日、全身に発疹が出た・・・。
なんと、突発も併発してのだ・・・。
2泊3日ですんなり退院できたものの、別名「不機嫌病」とも呼ばれる突発性発疹のぐずりにその後も翻弄され不眠の日々が続いた私は、元旦早々エクソシストの如く震え、謎の発熱に倒れるのでした。
ちーーーーーん。
りんご病による発熱&関節痛とわかるのは、もう数日後、次男の顔が赤く腫れあがってからの話。どんだけ患うねん・・・。)