LIFE DESING BASE 〜こどもとはじめる自分2.0〜

カラダもココロも健やかに、自分らしい毎日を秘密基地で企むように生きるための気づきを、こどもと暮らすナース視点でをあれこれ綴ります。

母が倒れると一家丸ごと詰むという事実

一家総倒れの危機は突然訪れる。
いつもの金曜日、いつもの夕食どき、いつも通り長男の食べこぼしに手を伸ばした。
たったそれだけの瞬間。

あ・・・・いてもうた・・・。

腰をイワしてしまった・・・。
いわゆるぎっくり腰。
初めての経験ではなかったので、一瞬にして事態を把握。
事のやばさも把握。

上述の通り、時は金曜の夜。
我が家には、血気盛んな3歳児&母追いを始めた0歳児がいる。
つまり、これから待っているのは保育園のない週な訳で・・・詰んだ・・・。

ぎっくり腰の鉄則は「安静」。
ほぼこれしか治療はない。
できるとしたら痛みを取ることくらい。
帝王切開後に飲み残した鎮痛剤が残っていたので、「神の雫!」とばかりに即内服。
コルセットをしっかり巻いて腰を固め、家族に高らかに宣言する。

「母はOFFります!たった今から!」

幼子2人に大人2人、そこに私がいなければ夫だってワンオペ頑張るんだろうけれども、家の中にいるのに動かないというのは至難の技。
否応無くまとわりつく3歳児。
母じゃなきゃだめな0歳児。
悶絶する私をニヤニヤと面白がっている夫(悪ノリ体質)。
ベビーシッターだって3日間ずっとお願いしては財布がもたないし、すぐに駆けつけてくれるわけでもない。
やむなくばあば召喚。
と言っても、実家は北海道なので、到着は早くても土曜の夜・・・。
一番症状の強い丸一日を、やっぱり家族4人で乗り切る羽目になった。


初めの難関は寝かしつけ。
「腰は体の要」と書くだけあって、横になる、寝返りを打つ、起き上がる、全ての動きが無理ゲー。
ほんの数日前まで、コロンと転がせば指しゃぶって一人で寝ていたエンジェル次男も、突然確変して、寝ぐずりをこじらせルーティーンでギャン泣きモード。
もちろん夫に頑張ってもうが、母追いも相まって地獄絵図に・・・。
割とねんねの得意な長男も、つられてワーキャー言い始め、あれ?もう私寝ちゃった?悪い夢かな?ってな感じで現実逃避するしかない。
床から抱き上げはできないので、直立状態で次男(8kg)を手渡してもらい壁に身を預けながら、心ばかりのゆらゆら・・・。
「そんなもんで寝られっか!!!!」と言わんばかりに、烈火のごとく泣きわめく次男。
心が折れた・・・。

二人目育児で唯一こだわってやってきた「おっぱいで寝かしつけしない」も、背に腹は変えられず、とうとう手を出すことに。
あぁ・・・。

って、二つ目の難関。あれ?どうやって授乳するんだ?

おっぱいを欲しがる次男を布団から次男を抱き上げられないことが判明。
つまり、なんとか自分だけ起き上がったら「カモン❤️」と両手を広げて手渡してもらう必要がある。
もちろんそっと下ろすなんてこともできない。
いっそ夜間断乳したろかとも思ったけど、抱いてあやすこともできない今、それをやるのはさらなる地獄のはじまりなので却下。
普段どんなに泣いても目を覚ますことのない夫をその都度起こして、手渡してもらって授乳し、終わったら着地させてもらうと言う連携プレーしか残された道はなかった。
よく考えたらそんなに必死で授乳する必要もなく、なぜミルクにしなかったんだろう?とか後から疑問も湧いてくるけど・・・。

夜中いつもの時間に目を覚ました次男。
「ねぇ、よろしく」
「・・・・・」
「ねぇ、あのさ・・・」
「・・・・・」

「ちょっと起きてもらっていいですか(イラっ)」
「・・・・・」
こっちは体を起こすのも一苦労で、間に長男を挟んで離れて寝ている夫を揺することもできず、反対隣では徐々に泣き声を大きくする次男・・・・。
ダメ元でLINEしたら・・・起きたw
寝ててもスマホ中毒の夫・・・が今回ばかりは吉。

こんな時って、どういうわけか次男の起きる回数も多く、LINEには私のトゲトゲしい起きろコールが何度も刻まれ、協力し合うはずの夫婦は(と言うか私の気持ちだけ)ギスギスを増しながら長い夜は明けてゆきました。


昼間の時間をやっつける・・・
「なんと!寝て起きたらうっかりコロっと良くなってました!」なんてアンビリバボーことは当然なく、長男には朝からEテレ&緊急車両DVDを上限解放の特別待遇で、ごきげんに距離を保つことに努めた。が、体力有り余る3歳児、当然数時間で暴れ出す。
次男は・・・もう泣いていてもらうしかない。。
幸い、前日の夜の眠りが浅かった分、泣き疲れて昼間はよく寝てくれた。

母が倒れるとやってくる地獄の連鎖
私が家事をしないってこういうことか・・・とばかりに、家の中はみるみる荒れた。
永遠に片つかない食卓、床はたちまち見えなくなった。
家が荒れると心も荒み、痛みと動けないイライラと、思うように回らない我が家に精神状態は最悪だった。
母のコンディションが悪いと、子供達はまんまと感染するので、事態は悪循環を極めた。
そうして、ただ時計が着実に進んでくれていることだけを励みに時をやり過ごし、ばあばが到着した時には、家族みんなボロボロで菩薩を見上げるようにまじで拝んだ。

たった一日、夫もいる状態でこの地獄。
これがワンオペ中だったら、もっと症状が重かったら、ばあばが来れなかったら・・・
どんな策がとれただろう?


一家のピンチをどう乗り切るか・・・
今回を機に我が家で相談した対策(と言えるほどではないが)

・事態のヤバさをSNS投稿、主にFacebookで機動力のある友人に助けを求める。
・必要な治療をなる早で受けられる体制を準備しておく。

 (鎮痛剤常備、かかりつけ医、FAST DOCTOR、整骨院など)
・直ちにベビーシッターやファミサポを依頼し手数を増やす。
・子供と大人の精神安定剤的なお楽しみを常備する。
・母じゃなきゃいけないことを極力なくすよう、普段から分担する。
・最後はやっぱりばあば召喚。


幸い、症状はみるみる良くなり、3日目には瞬発的な動きを避ければ通常通りと言えるまでに。無理はできないけど。
痛みはなくなり、ばあばがいる・・・という、一発逆転天国!←イマココ

腰は体の要であり、母は家庭の要。
でも、要だって無敵ではないわけで、1箇所で要の役割をになっていれば負担も大きいのは体も家庭も一緒。
ぎっくり腰は、一発のヤバイ動きで起こすものではなく、そこまでに無理を重ねた結果ちょっとした動きでもトリガーとなってギックリするものです。
大ごとになる前に、日々のメンテナンス大事。
体も母親としても、無駄な力を使わず、無理な動き方はせず、持ち合わせた力を上手に使って負担をかけない技術磨いていきたいものです。